サ高住は無資格からでも働けます。しかし、資格を持っていた方が転職活動を有利に進めることができます。サ高住で働く際に優遇されやすい資格として挙げられるのは、「介護職員初任者研修」「実務者研修」「介護福祉士」です。介護業界で働いた経験はなくても、あらかじめ資格を取得しておけば採用される確率は上がるでしょう。
未経験者が最初に取得すべき資格が介護職員初任者研修です。この資格を取得することで、利用者に直接触れて日常生活を支援する身体介護業務ができるようになります。介護職員初任者研修は3ヵ月程度で取得可能です。かつてはホームヘルパー1級・2級などの資格がありましたが、制度改正に伴い介護職員初任者研修が入門資格として位置付けられるようになりました。ホームヘルパー2級を取得する際は施設での実習が必要でしたが、介護職員初任者研修では実習がなくなり、その代わりに研修修了後の試験が課せられています。全課程修了後に試験が設けられていますが、決して難しいものではなく、これまでの過程をあらためて確認するような内容です。
介護職員初任者研修を取得することで不安なく仕事を始められます。無資格者よりも業務範囲が広いため、給与もおのずと高くなるでしょう。場合によっては資格手当が付くこともあります。通信講座や短期集中講座、夜間開校の講座など、様々な形態で学べるため働きながらでも取得可能です。
介護職員初任者研修では介護の知識を理念から学ぶことができます。相手の個性を尊重し、その人らしさを大事にした介護の重要性など、基本的な心構えが身に付きます。また、人間の身体の仕組みや老齢化した際の身体的変化、基礎的な医療知識などを学べます。これらの知識を身に付けることで、怪我や病気が発生した際に適切な処置を施せるだけでなく、予防活動にも役立ちます。
介護職員初任者研修はキャリアアップのスタートライン資格でもあります。資格を取得することでリーダーや管理職にキャリアアップできる可能性が高まります。経験とスキルを磨いて上位資格の実務者研修を修了した後、さらに3年間の実務経験を積むことで国家資格である介護福祉士の受験資格を得られます。
福祉職として介護現場を支えたいのであれば社会福祉士の取得がおすすめです。国家資格なので取得難易度は高めですが、この資格があればサ高住をはじめとしたあらゆる職場で活躍できます。
サ高住で働く介護士の主な勤務形態は「派遣」「非常勤」「常勤」の3つで、自分のライフスタイルに合う働き方を選べます。日勤のみで働ける職場もありますが、施設によっては「夜勤専従」という働き方も可能です。